驚きの有機の良さ!安全で健康になる苺を作る

以前書きましたブログで、
有機農法より農薬を使った慣行農法(現在の一般的な農法)の方が
食中毒に対して安全ですよ。
と食品衛生に関して書きました。

詳しくはこちら

役立つ知識。農薬は危険?甘い安全な苺の選び方

有機農法は世間で言われているほど実は良くないのか?
というと、そういう訳ではありません。
私は有機農法の素晴らしさも知っています。

一部、有機を信じすぎて有機物を使うだけがいい事だと理解していない方が間違った有機農法でできたものを出してる事実もありますが、
厳密には有機物だからこそ使い方や原料をしっかりとしていないといけません。

理論的に有機農法を取り入れている方においては、質も価値も違う農産物を作られています。

では有機農法と化学肥料を使った慣行農法とどちらが良いのか?

個人の意見ですが、現在の価値観で有機農法と慣行農法の良い所を書きます。

慣行農法は「衛生面において有利」

上部のリンクにも書きましたが衛生面に関して農薬や化学肥料は有機農法より圧倒的に衛生的です。
植物工場においても、栄養は化学肥料です。

そして国際的にもそちらが有利で、スタンダードな安全基準として評価は高いです。
むしろオーガニックの方がニッチ産業で、日本でもオーガニックの市場は数%です。

国際的にも化学肥料を評価する理由は、やはり食あたりです。
どうしても有機肥料は何らかの菌がいるので、食あたりを出すかもしれないという社会的に致命的になるリスクを排除する傾向にあります。

簡単に双方のデメリットは

農薬はケミカルで蓄積されると危険。という意見と、公的機関が調べて安全を確認している。という意見と意見が分かれている。

有機は不衛生で食中毒の危険がある。しかし、その頻度は主に調理、保存法を知らない家庭で起こっている。

安心安全の目線が違うので、どちらも正しいと思いますので、よく知識、価格、手間暇等を含めて総合的に選んでいただくとよいと思います。

有機農法は「機能性において有利」

では、有機農法は慣行農法に劣るのか?
といえばそうではありません。

有機農法、実は安心ではあるが必ずしも安全ではない。真骨頂は機能性です。

最近発見されましたが、オーガニックで作られたものは
抗酸化力(ビタミン類等。トマトで言えばリコピン。)が慣行農法で作った物より高く、ミネラル含有量も多い事が科学的に証明されました。
これらをファイトケミカルとも言います。

よって栄養価が高いので同じ量を摂取した場合、オーガニックの方が健康的で、無理に野菜の摂取量を増やさなくてもいいというメリットもあります。
これは野菜が苦手な方には朗報です。

ちなみに野菜が苦手になる理由として
肥料の効かせすぎで苦味やえぐ味を感じる場合がありますが、
これもオーガニックだとその成分が減る傾向にあるようです。
(その成分は硝酸といいます。

それは画像にも添付してあるように、有機物からも生成されますので化学肥料だけが出すものでもありません。発がん性や死亡例もあるとか出回ってますが、調べた限り因果関係が認められた正式な論文などはないので、デマです。計測しやすい成分なので、それが少ない場合、お客様に説明しやすい=売りやすいので悪者にしただけと推測します。
硝酸はえぐ味はありますので少ない=美味しいは本当だと思います。
科学的に硝酸はピロリ菌の抑制につながり、またアミノ酸に変わる前の原料です。)

科学が発展したからこそ、有機農法の強みも弱点も正しい目線が持てます。

当園での取組み

私は有機農法と慣行農法の良い所を取り入れています。
ベースは有機農法適合肥料を使っています。
堆肥は食品分析をかけた結果スーパーのカット野菜と同レベルの雑菌しかいない事が証明されたものを使います。
(これは分析機関も測定ミスかと思ってやり直しをしたくらい衛生的です。他の堆肥ではこれは無理というのが常識みたいです。)

そして収穫が始まる前くらいから徐々に化学肥料に切り替えます。

人間で例えたら
「しっかりご飯を食べて足りない部分はポカリスエットで補う」
という所です。

持論は全て人間に置き換えています。
ご飯を食べずにポカリスエットばかりでは、よい動きはできない。エネルギーとしては足りてるかもしれませんが、腹持ちの悪いと力が入りません。

かたや、体調不良やこれから休みなく働く時に、しっかりしたご飯は食べられない。食べると動きが余計に悪くなります。

だから作物にもしっかり腹八分目に有機肥料をあげて、足りない部分を化学肥料で補うのが作物にとって嬉しい栄養のとり方だと思っています。

有機を用いた衛生管理

人間も同じですが、抗菌しすぎるとよろしくありません。
逆に免疫が落ちたりします。
衛生面に有機農法適合農薬を使ったりもしますが、
他にも人間に影響のない微生物を利用したりもします。

どうしても効果が約束されたものではないので、表現は難しいのですが、
一部学問ではメカニズムを紹介されていたり、民間療法的に用いられていたりしています。

私個人も効果ゼロとは思わないし、殺菌しすぎてもいけないので、バランスを大事にしていきたいと思います。

最後に

結果的に当園の苺はお客様から甘い。美味しい。リピーターの方からおっしゃってもらっています。

有機を使うことで美味しさはもとより健康に貢献し、安全に食べられる様に衛生管理をしっかりしています。

また、昨年私の病気で療養していたのに、「待っています」とおっしゃってくださった方の多さに
有り難いと思った反面
お届けしていた苺は間違えていなかったと自負しています。

この考えを基に
衛生的で、甘くて美味しい、喜んでいただける苺で幸せという価値を届けていきたいと思います。

(*画像はネットからの引用です。)

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